感染症についてAbout Infectious Disease

3種類の水平感染

日常生活の中では、代表的な感染経路です。人が病原体に暴露し感染します。水平感染はさらに接触感染・飛沫感染・空気感染の3つに分類分けされます。

空気感染

空気中に浮遊する飛沫核
(直径0.005mm以下の粒子)

飛沫核 くしゃみや咳で飛沫したウイルスは、唾液などの水分とともに飛沫しますが、飛沫後に含まれた水分が蒸発し、空間にウイルスが浮遊して広範囲に広がり、これを吸い込むことで感染することです。
飛沫感染と違い、距離は関係ありません。
くしゃみや咳だけでなく、嘔吐物からの空気感染も起こるため、家庭内で空気感染を起こす感染症を発症した場合は、適切な対処が必要となります。
接触感染

汚れた手を
介して
体内に
侵入

接触感染 皮膚や粘膜への直接接触や、医療従事者の手や医療器具、その他コップやタオルなど物体の表面を介しての間接接触により感染することです。
ドアノブなど不特定多数の人が触る場所に、ウイルスが付着した手で感染者が触れると、次に同じ個所を触れた人の手にウイルスが付着し、その手で食事などをすることによって感染が広がっていきます。
飛沫感染

水分が蒸発して

1〜2m

飛沫感染 くしゃみや咳などによって細菌やウイルスが唾液とともに飛び出し、周辺にいた人が感染することです。
会話では約1~2メートル、咳では約3メートル、くしゃみでは約5メートルの距離まで飛沫が飛ぶといわれています。感染症流行時は、マスク着用などの咳エチケットに気を付けることで、自分から他者への感染を減らすことができます。

そのほかに、病原体に汚染された血液や体液、分泌液が、針刺し事故等により体内に入ることを血液感染といいます。

医療現場では特に接触感染と血液感染のリスク軽減に焦点が置かれてきました。ただ、様々な感染症に対応するため、当法人では全ての感染経路に対応した感染予防対策を行っております。

感染症について

感染症によって
引き起こされる
病気・リスク

国立感染症研究所によると129種類もの感染症が確認されています。感染症というと、少し大げさな病気に聞こえるかもしれませんが、誰もが一度はかかったことのある「風邪」も、ほとんどがウイルスによる感染症です。
歯科の分野では、むし歯や歯周病も細菌による感染症です。

感染経路別感染症一覧
接触
感染
むし歯・歯周病・インフルエンザウイルス・ノロウイルス・腸管出血性大腸菌(O157)・メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)・緑膿菌・皮膚や目の病気・性感染症など
飛沫
感染
かぜ・新型コロナウイルス(COVID-19)・インフルエンザウイルス・ライノウイルス・RSウイルス・マイコプラズマ肺炎球菌など
空気
感染
結核菌・麻しんウイルス・風しんウイルス・水痘ウイルス・ノロウイルス(便や吐物の乾燥飛沫)など

病原体が体内に侵入することで感染が起きますが、感染して症状が出る場合(顕性感染)と感染しても症状が出ない場合(不顕性感染)があります。

不顕性感染の場合、気付かない内に保菌者となり感染源となって感染を広げてしまう可能性があります。